AI時代になって、世の中はどんどん速くなりました。
資料を作る。
調べものをする。
メール文章を書く。
予定を整理する。
画像を作る。
相談に乗る。
少し前まで人間が何時間もかけていたことを、AIは数秒でやってしまいます。
しかも疲れない。
文句を言わない。
「今日はちょっと気分が乗らなくて」などとも言わない。
そんなAIがいれば、かえってお茶目ですが、とにかく、AIはとても優秀です。
人間のスタッフなら、「その件、確認して折り返します」
と言ったまま、夕方になっても折り返してこないことがあります。
AIは、だいたいその場で返してきます。
ただ、ときどき『その自信はどこから来るの?』という間違った情報も返してきますが、指摘すると、すぐに謝って修正します。
ここは、人間より素直かもしれません。
しかしながら、これから、仕事の分野では、
人に代わってAIやロボットが担当するものが、ますます増えていくのでしょう。
速い。
正確。
休まない。
機嫌にも左右されない。
効率という点では、人間はAIには勝てません。
では、人間はどうするのか?
私は、こう思うのです。
あえて、無駄を楽しめばいい、と。
コーヒー 一杯、10分の無駄
ボタンを押せば、すぐにコーヒーが出てくる時代です。
それなのに、豆を挽き、お湯を沸かし、少しずつ注ぎ、香りを楽しむ。
効率だけで考えれば、かなり無駄です。
でも、人間はその無駄な時間を「豊か」と呼びます。
AIは、コーヒーを淹れる工程を最適化できます。
でも、立ちのぼる香りに季節を感じたり、「今日は少しゆっくりしよう」と心がほどけたりする体験は、人間だけのものです。
人間は、コーヒーを飲む前から、そのプロセスをすでに楽しんでいるのです。
確かに、人間は面倒くさい生き物です。
わざわざ人に会う無駄な時間
話を伝えるだけなら、メッセージが一番効率的です。
オンラインなら移動時間もかかりません。
それでも人は、電車に乗り、車を走らせ、場合によっては飛行機にまで乗って、誰かに会いに行きます。
会って何をするのかと思えば、
食事をして、
笑って、
近況を話して、
同じ話を何度もしたり、
最後には、
「今日は楽しかったね」
と言って帰ります。
ほとんど記録にするほどの内容は無いかもしれません。
けれど、人にとっては、無駄と思える時間のほうが大切だったりします。
目的もなく歩く遠回り
効率を考えれば、最短距離で目的地に向かうべきです。
ところが人間は、旅先で計画にない路地裏に惹かれます。
「こっちに何かありそう」という、根拠のない直感に従って歩きます。
そして、道に迷ったりもします。
予定していなかった道を歩き、予定していなかった店に入り、予定していなかったものを買い、予定していなかった人と話したりして、道に迷う。
なんと無駄なことをしているのでしょうか。
だけど、旅の思い出になるのは、予定どおりに進んだことより、案外こちらです。
最短距離には、偶然がありません。
遠回りには、偶然の物語があります。
猫を撫でる非効率な時間
猫を撫でても、売上は上がりません。
生産性も上がりません。
むしろ仕事の邪魔をされることがあります。
パソコンの前に座り、キーボードを踏み、オンライン会議の途中で鳴く。
効率という観点から見れば、かなり問題のある同居人です。
しかし、猫を撫でている時間に、
「私はいったい何をそんなに急いでいるのだろう」
と気づくことがあります。
猫はたぶん、最初から知っています。
急いだからといって、人生が長くなるわけではないことを。
手間をかける非効率
料理を作る。
花を育てる。
手紙を書く。
人と無駄話をする。
夕日を見るために立ち止まる。
どれも、やらなくても生きてはいけます。
でも、人間は「やらなくてもいいこと」に時間を使うことで、人生を味わっているのかもしれません。
役に立つか。
得になるか。
時間を短縮できるか。
そればかりを考えていると、人生はスムーズにはなるでしょう。
けれど、スムーズすぎる人生は、少し味気ない。
転ばず、迷わず、待たず、失敗せず、すべてが予定どおり。
それはたしかに快適かもしれませんが、
でも、あとから誰かに話したくなるのは、
道を間違えた話や、
失敗した話や、
思いがけず笑った話だったりします。
AIは効率を担当する
これからAIは、さらに賢くなるでしょう。
仕事を早く終わらせ、面倒な作業を引き受け、人間の時間を生み出してくれる。
だとしたら、その空いた時間を、また別の仕事で埋めるだけでは、少しもったいない。
せっかくAIが時間を作ってくれたのなら、
散歩をする。
人に会う。
料理をする。
旅をする。
何もしない。
猫を撫でる。
そんな非効率に使ってもいい。
AIは、効率を担当する。
人間は、非効率な人生を担当する。
効率では測れない時間の中にこそ、人間らしい喜びがある。
そう考えると、これからの時代は、案外悪くありません。
便利なものには、どんどん頼りましょう。
そして、浮いた時間で、わざわざ遠回りをして、
意味すらない時間を、豊かさとして味わいたい。
AI時代の最高の贅沢は、非効率を楽しむことなのかもしれません。
さて、あなたが最近楽しんだ「非効率」は何ですか?
私はまず、猫を撫でながら考えてみます。
そして、たぶん、そのまま昼寝します。




ちょっとめんどくさいと思える、時間を楽しむってあるのかもしれないですね。
猫にしつこく触り噛まれる🐱
AIにふれる前は、そんな余裕すらなかったように思います💦
どうしよう。非効率な時間がAIの中にある🤣
ちょっとやめないとダメだなと思っていることは非人間との対話かもしれません🤣